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このページの目次
① 累進課税は廃止して単一税率をめざす
② 所得税、消費税、相続税、贈与税を10%均一
③ 酒税は20%均一、同じく20%のパチンコ税、売春税を取る
④ 法人税率は下げる
⑤ 宗教法人の課税強化
⑥ 歳入庁の新設、そして無能・悪辣(あくらつ)な財務官僚の更迭(こうてつ)
⑦ 個人事業主が「みなし経費」を選べるようにする

各項目と説明
① 「税理士でも間違える」という現在の複雑きわまる税制を、可能なかぎり単純でわかりやすく、かつ真の意味で公平なものにする。「悪い差別」であり、「国家における強盗行為」ともいえる累進(るいしん)課税制度は廃止して単一税率をめざす。

 現在の民主主義国家には「常識という名の狂気」というものが多数ある。累進課税制度もその一つであろう。これは憲法が禁止している差別、それも天皇制と異なり「悪い差別」だが、それ以前に憲法29条の「財産権はこれを(おか)してはならない」という規定に反するものである。最高税率が90%を超えた昔の日本などの政策は、その強欲さに強盗でさえあきれるほどの「国家犯罪」だったといえよう。国民の生命と財産を守ることが国家の第一の義務であるにもかかわらず、その国家が国民の財産を奪うことを正義の名の元に行っているのである。確かに、憲法30条には納税の義務が述べられている。しかし、これには厳正な歯止めをかけなければ、29条の財産権の規定は有名無実のものになってしまう。税の名の元に、いくらでも財産権の侵害が可能になるからである。

 では、具体的にどのような改革を行えばいいのだろうか。その場合参考になるのは、古代ローマ帝国の税制などのシステムである。二千年も昔にできた制度が現在に適用できるわけがないと思う人は多いだろう。しかし、そうではない。当時のほうが、現在の民主主義国家の制度より優れている部分も少なくないのである。ちょうど、二千数百年前のアリストテレスの哲学が、近代や現代の哲学より優れた部分が多いように。

 古代ローマ帝国では、街道、水道、コロッセウム、大浴場など、巨大な公共工事を多数行った。それにもかかわらず、税金はきわめて安かったのである。売上税(消費税)は1%。所得税はローマ市民はゼロ、兵役義務のない属州でさえ10%だった。相続税も、家族や親類に対する相続税はゼロ。現在の民主主義国家のような「強盗」などは行っていなかったのである。では、なぜそんなことが可能だったか。その答は、富裕層が巨額の寄付をしていたからである。

 (古代ローマ帝国の税制や富裕層の寄付については『ローマ人の物語13 最後の努力』〔塩野七生著〕のP.80~に詳しい)
  
         古代ローマ帝国は巨大な公共事業を多数行ったにもかかわらず、税金はきわめて安かった

 もし現在の日本の富裕層はそんなことはできないというのなら、人類は二千年の間にとてつもなく退化してしまったことになる。しかし、そんなことはない。単一税率にしたうえできちんとした「インセンティブ」を与えれば、現在の日本の金持も巨額の寄付をするようになるだろう。第一は寄付をする富裕層に対して古代ローマのように「名誉・感謝・尊敬」を与えるシステムを構築することだが、その具体的方法については、『第二部 ここがおかしい 日本』の中の論文で、のちに説明したいと思う。


② 具体的には、所得税10%、地方税5%、消費税10%、相続税10%、贈与税10%の均一というのが望ましい。消費税の増税はデフレから脱却し景気が完全に回復したあとに行うべき。現在税金が免除されている宝くじやノーベル賞の賞金にも10%の課税をする。

 これらの数字は、最終的な理想的な案であり、一気にこれを実行しようというわけではない。累進課税を徐々にフラット化するのに平行して、富裕層が多額の寄付をするようなシステムを確立していかなければならないからである。

 消費税については、近年、大新聞はさかんに消費税率を上げろと主張している。しかし、彼らはかつて橋本元首相が消費税率を3%から5%に上げたとき、景気に悪影響を与えたと非難したのであり、全く矛盾(むじゅん)している。ちなみに当時の日経平均株価は20000円ほどあり、経済状況は現在よりはるかにマシだった。今は、とてもじゃないけど消費税率を上げられるような状況ではない。それは、私が主張する八道州・七新都市構想などを実現し、経済を活性化してからの課題である。この政策を始めとして私の提案する経済活性化策を実行すれば、おそらく日経平均株価は25000円~28000円程度にまで上昇するだろう。もっとも、これが本来の日本経済の実力からすれば、まともな数字である。それを小泉元首相や財務省の官僚がメチャクチャにしてしまったわけで、そのだめ押しを現在の民主党政権がしているという次第である。

 なお、私がこのサイトでこうした主張をしたあと、評論家の三橋貴明氏などの『消費税の増税はデフレ脱却のあとでなければならない』というマトモな主張が世間に広まりはじめたが、大変喜ばしいことである。専門的には消費税導入の条件として、たとえば『名目GDP成長率5%』といったほうが妥当なのだろうが、一般の人には平均株価25000円以上といったほうが実感として分かりやすいと思うので、一応そのようにしておく。もっとも、消費税の税率を上げる前には、次に述べるような宗教法人課税の強化やパチンコ税の導入も行う必要がある。

 ところで、現在、宝くじやノーベル賞の賞金の税が免除されているというのも奇妙な話である(ノーベル経済学賞をのぞく)。では、なぜ競輪・競馬の払戻金や京都賞や芥川賞などの賞金には税金がかかるのか。アメリカでは宝くじやノーベル賞の賞金にもきちんと課税されている。確かに、特例がなければノーベル賞の賞金も半分以上が税で持っていかれるというのならともかく、10%の課税なら多くの人が納得するだろう。要するに、賞金などにおいても「差別」をやめるとういことである。


③ タバコの税金は欧米並みにする。酒税は販売価格の20%均一とし、パチンコ税を設けて、これにも20%の税を課す(ただし、店内での換金を認める。結果的に、制限的ではあるが民間での賭博を認めるということになる)。また、管理売春も合法化して20%の課税をする(管理売春については、『7 男女平等、教育問題など』で述べる)。そのほか「八道州・七新都市構想」で建設した新都市のカジノには特別の課税を行う。

          
   現在の酒税の税率は複雑すぎる           パチンコは店内換金を認めるが、パチンコ税を設ける


④ 法人税率は下げる。
 ヨーロッパの国々でもアジア諸国でも、近年は法人税率を下げて企業活動を活性化しようとしている。とくにアジアの国々は海外から企業を誘致するために税率を大幅に下げており、日本の法人税率の高さは、その意味でも日本経済を活性化するための障害になっている。また、「八道州・七新都市構想」を実行するに当たっては、企業などが移転したあとに東京に建設されるビルには、多くの外資系の企業が入ってもらわなければならない。そのためにも、法人税率を下げるなど様々な優遇措置を企業に対して行う必要がある。ただ、現状では、日本の企業の七割は赤字であって、法人税率を下げても個々の企業におけるメリットはあまり多くない。マニフェストの1で指摘したような経済活性化策を行い、早くデフレから脱却して大半の企業が黒字になるようにすることが重要である。


⑤ 日本のすべての宗教法人の法人としての資格を一度すべて剥奪(はくだつ)し、審査により認可のやり直しをする。
 宗教法人が行う営利事業の優遇税制は廃止する。また、宗教法人の寄付においては、総額一億円を越える寄付に対して10%の課税をする。ただし、福祉目的税とする。


 この前、ある“宗教法人”がラブホテルを経営していて、客が支払う代金の一部を“御布施(おふせ)”扱いして脱税していたので問題になった。しかし、このような宗教法人を隠れ(みの)にした脱税や節税というは氷山の一角である。日本では宗教法人が行う営利事業は税率が低いので、これを利用するために既存(きそん)の宗教法人を買い取って(もう)けようとする連中も多い。このような反社会的行為に対しては、政治家が率先して改革を進めるべきなのだが、現実には彼らには何も期待できない。公明党のみならず、自民党も民主党も宗教法人の支持を受けているから、宗教法人が嫌がるようなことはしようとはしないのである。そもそも日本の政治屋たちは、よほど選挙に有利にでもならないかぎり、「面倒なこと」には一切手を出したくないというのが本音である。

 私が主張する宗教法人大改革の案は、一つは税制の改革だが、その前に、すべての宗教法人の資格を一度すべて剥奪することである。そのぐらい過激なことをしないと、宗教界の「浄化」はできないと思う。剥奪するといっても、再認可するまで活動する必要はあるから、それまでいわば「仮免許」は与えるわけだが。また、こうしたことはまじめな宗教活動を行っている「本物の宗教法人」にとっては歓迎されるだろう。真の宗教家は、インチキ宗教法人が増えていることを腹立たしく感じているはずだからである。

 次は、宗教法人の税制の改革についてだが、よく宗教法人が行う営利事業の税率などを上げようとすると、「信教の自由の侵害である」などと主張する団体がいる。しかし、これは噴飯(ふんぱん)ものの論理である。宗教法人から税金を取ることが信教の自由の侵害になるなら、会社から税金を取ることは経済活動の侵害、出版社や新聞社から税金を取ることは言論の自由の侵害、芸術家から税金を取ることは芸術活動の侵害になってしまう。もちろん、70%、80%の税金を取るなら別だが、10%なら国民の多くは賛同するのではないだろうか。そう、私が主張する案は、単に宗教法人が行っている営利事業の税率を一般企業と同じにするというだけではなく、寄付そのものから10%の税金を徴収するというものである。ただ、小規模の宗教法人には運営が苦しい所も多いから、寄付の総額が年間一億円を越える宗教法人に対してのみ、一億円を超えた分に10%の課税をする。ただし福祉目的税にするということである。

 もっとも、この案に対しては、次のような疑問が提示されるだろう。学校や慈善事業などの公益法人は課税されないのに、なぜ宗教法人には課税するのかと。いや、私は学校などの公益法人も、経営内容によっては課税を考えるべきだと思っている。そもそも、企業は営利を目的とし、公益法人は公益を目的とするといっても、現実はそのタテマエどおりにはなっていない。「社会への貢献」を第一目的にしている企業もあれば、「金儲け」が第一目的の公益法人も少なくないからである。公益法人への課税を行うことは、腐敗している公益法人のチェックを行うという意味からも有意義であるといえよう。


⑥ 歳入庁を新設し、無能・悪辣(あくらつ)な財務官僚を更迭(こうてつ)する。また、財務省の公務員の採用は大学の法学部からは行わない。
 以前から日本の官僚の欠陥や無能さについてはしばしば指摘されてきた。たとえば、国益より省益を優先する、いや、省益より自分のセクションの利益、さらには自分自身の利益を最優先し、有利な天下り先の確保のためにあらゆる奸計(かんけい)(ろう)するということである。しかし、近年はその程度が常軌(じょうき)(いっ)し、特に財務省の官僚などは()け物化している。まるで、自分を作った博士を殺したフランケンシュタインのように、国家・国民を破滅に導こうとしているのである。これは言うまでもなく、現在のデフレのなかで消費税の増税を強行しようとしていることである。この「狂気の政策」を実現するために、愚鈍な野田首相などの政治家を洗脳し、読売新聞には元事務次官を天下りさせるなどしてマスコミ支配も着々と進めた。さらに反増税を主張する評論家はテレビに出させないように圧力をかけるなど、言論の自由さえ踏みにじっている。まさに、戦前・戦中の陸軍を思わせる。

 それにしても、マスコミや政治家を含めて、日本経済を破滅に導こうとするこの異常な“情熱”は理解しがたいものがある。財務省の官僚の場合、消費税を増税するとき、特定の業界に軽減税率を認めるのと引き換えに天下り先を確保しようとしているという説が有力だが、それだけでは説明がつきにくい。本当にこの「狂気の政策」が日本のためになると信じているふしもある。いずれにしてもこの“フランケンシュタイン”を何とかしないことには、日本経済の再生などはできない。

 とはいっても、戦後に日本の陸・海軍を解体したように、その存在を消してしまうというわけにはいかない。やはり財務省の大手術をするしかないのである。その第一は、財務省から徴税権を分離して歳入庁を作ることである。現在、財務省の外局の国税庁が徴税を行っているが、徴税というのは強大な権限であるため、政治家もマスコミも企業もたいへん恐れている。そのため、彼らは財務省の批判やいやがることがなかなかできない。したがって、財務省からその権力を分離させる必要があるということである。

 第二は、財務省を支配してきた無能・悪辣、あるいは狂気の官僚たちを排除するということである。かつて、国鉄を分割・民営化するとき、国鉄の幹部に民営化反対の幹部たちが少なからずいた。当時の中曽根首相は、彼らを一気に更迭し、その結果、国鉄の分割民営化は大きく前進したのである。同じように、現在、デフレにもかかわらず消費税を増税しようと率先して活動している幹部たちはすべて更迭することである。そのあとには、財務省の中の良識のある人間か(少しはそういうのもいるだろう)他省庁の有能な人間を事務次官などのポストに付ければいい。

 第三は、財務省の国家公務員採用を大学の法学部からは行わないということである。財務省の官僚の多くは東大法学部の出身だが、これは考えてみれば、じつに奇妙なことである。私は私大の法学部の出身だが、当然、大学では法律ばかりを学び、経済学の授業は一般教養として少し受けたにすぎない。法務省が法学部出身者を採用するのはわかるが、経済知識が不可欠の財務省の公務員を、なぜ法学部から採用するのだろうか。もし財務省が東大医学部から公務員を採用したら誰だっておかしいと思うだろうが、法学部から採用するのも似たようなものである。いや、私はむしろ、財務省の公務員は法学部より医学部から採用したほうがまだマシなのではないかと思う。東大医学部の学生は優秀な理系の学生だから、ある程度勉強すれば、経済学の複雑な理論を習得するのは容易だろう。何より重要なことは、彼らは患者の命を救うために「合理的思考」をすることを習慣づけられていることである。それに対し、東大法学部出身者が中心の現在の財務省官僚は、日本経済を救うための「合理的思考」が全くできていない。法学部、特に東大法学部出身者というのは、性格的に「規律を守る」ということを最も重視するのではないかと思う。裁判官ならそれでもいいだろうが、財務省の官僚が「財政規律を守る」ことだけに執心すると、消費税の増税を行うことが強迫観念のようになってしまうのではないだろうか。東大法学部出身者というのは、ある意味、財務官僚として最悪なのかもしれない。


⑦ 印紙税などの細かくわずらわしい税金は廃止する。また、個人事業主の経費の計算も面倒なので、医師と同じように「みなし経費」を選べるようにする。


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